イチョウ葉<脳神経疾患>米では国家レベルで研究、イチョウ葉の痴呆予防効果。 痴呆症に対して、さまざまなサプリメントが使われている。代表的なものにイチョウ葉エキスがあり、欧州では医薬品として利用されている。キノコ類にも抗痴呆効果があるとされるものがある。 ---------------------------------------------------------------------- トピックス 米英で痴呆予防へイチョウ葉大規模試験が進行。 米国立衛生研究所が主体となって、健康な人を対象としたイチョウ葉エキスの痴呆予防効果が検討されている。対象は75歳以上の健康な老人約3500人。無作為に2群に分けて、一方にイチョウ葉エキス(EGb761、シュワーベ製薬)240mg/日を、もう一方のグループにはプラセボを摂取してもらう。5年後に、痴呆の発生率とそのタイプを比較する。試験は2000年10月にスタートし、ピッツバーグ大学など全米4ヵ所の医療機関で2007年10月まで行われる予定だ。 イチョウ葉エキスについては、英国Exeter大学補完医療学科のErnst氏らにより、有効性と安全性のデータがまとめられている。それによると、痴呆に対して何らかの効果があり、臨床効果は通常4週間で現れるとしている。 しかし、同氏は「低品質で標準化されていないエキスでは効果は期待できない」と警告している。イチョウ葉に限ったことではないが、サプリメントでは、どの製品が良いのか選択に迷うところだ。これに対してErnst氏は、「臨床試験で使われた製品を使用するのが合理的な方法」とアドバイスしている。 ベルリン自由大学のカノウスキー博士は、痴呆症に対するEGb761の有用性を検討している。216名のアルツハイマー型および梗塞性痴呆を対象に、24週間にわたり行った。EGbの投与量は1日240mg。その結果、精神病理学の評価スケール、注意力・記憶力のスケールにおいても、プラセボに比べて有意に優れていた。 イチョウの葉に含まれるアレルギー物質を取り除いていない健康食品があると見られ、国民生活センター独自の検査で高濃度の同物質が検出されていることがわかったりました。 有効成分以外にアレルギー物質である「ギンコール酸」も多く含まれることから、完全に除去されている安全なものを服用したいものです。 同センターによると、イチョウ葉食品による健康被害の訴えは1992年度以降、急増しており社会的な問題になっています。 ここでは、イチョウ葉成分の参考になる情報をご紹介いたします。 ●有効成分と働き イチョウ葉エキスには約13種類のフラボノイドが含まれ、その中にはイチョウ葉にしか含まれない特殊な二重フラボンが6種類も含まれています。 このフラボノイド「二重フラボン」には、血管(特に毛細血管)を拡張し血行を促進させる機能の他、脳動脈、心臓の血流を増加させ、また血管自体の硬化を防ぐ機能が発見されています。つまり血液自体をきれいにする作用(血糖値の正常化、活性酸素の除去)と、身体の血管を丈夫にする作用(細部の毛細血管にいたるまで)があるということです。 イチョウ葉エキスにはこの成分の他に、もうひとつ重要な成分が隠されています。それは、ギンコライドA、B、C、Jとピロパライドの2つの成分です。この成分自体は当初は余り注目されませんでした。ところが近代化社会になって、アレルギー症状が問題化され始め、たくさんの学者が研究を重ねてゆくうちに、このイチョウ葉エキスに含まれる、テルペンラクトンが注目され始めたのです。この成分は、血小板凝集の阻害、血栓形成の阻害、PAFによる気管支収縮作用の阻害(いわゆる喘息関連)、PAFによる炎症性疾患(いわゆるアレルギー症)等に効果があることが発見されたのです イチョウ葉研究の第一人者 ●中西香爾博士 コロンビア大学名誉教授・自然薬学者 イチョウの有用性を発見した科学者として有名 ヨーロッパではイチョウの木を「NAKANISHI TREE」とも呼ぶ 1999年11月4日、日本文化功労賞を受賞 2002年 アラブのノーベル賞「キング ファイサル国際賞」を受賞 日本人の次期ノーベル賞候補者31人の一人 ●イチョウ葉製品 イチョウを摂りたい場合は、サプリメントで摂るのが一般的です。イチョウの有効成分であるギンコライドは、若木の葉や根にしか存在しません。若木のイチョウでもギンコライドの含有量は収穫する時期や、地域によって大きな開きがあります。 同じイチョウのサプリメントでも、製品によっては有効成分がほとんど含まれていないものもあります。信頼できるメーカーのものを選びましょう。 ジャンル別一覧
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